元ICU看護師によるICU解説サイトです。ICU看護師の特徴、役割、年収、求人、業務について解説しています。

ICU(集中治療室)の看護師になるためには

ICU(集中治療室)の勤務に興味を持っている看護師さんへ。

 

当サイトへようこそお越しいただきました。私はICUで勤務している看護師です。

 

このサイトはICUでの勤務に興味を持っている看護師さんに役立つサイトになればと思い作りました。私の経験が少しもお役に立てれば幸いです。

 

集中治療室(ICU)とは

まず、集中治療室とはよく耳にするICUのことです。

 

英語でintensive care unitというので略してICUと呼んでいます。

 

一言でいえば、どんな病状の患者さんであれ、とにかく重症な人をケアするところです。

 

ICUは施設によって病床数が2床程度のところから、大きいところだと何十床もあるところまで幅広く、設置場所も病棟や救急救命室に併設してあるところや独立しているところなど、規模も扱う患者さんの病状もかなり違ってきます。

 

今回は、私が勤務していた、3次救急対応の病院での経験を元に紹介していきたいと思います。

 

ICU(集中治療室)で働くために資格は必要?

ICUで働くのに、特別な資格は要りません。

 

私の場合も、病院に入職し、配属された場所がたまたまICUだったというだけです。

 

ICUに配属されるかどうかは、中途採用で経験があって、配属を約束されているような場合を除いては、基本的には希望が通るか通らないかは運だと思いますので、他の病棟に配属された場合は配属された病棟でまず経験を積みながら、時期が来たら異動願いを出す、という方法しかないかと思います。

 

個人的な感想では、救急や急性期の分野を強く希望しているからと言ってICUに配属されるわけではないようでした。

 

むしろ救急向きではないおっとりした新人さんや異動者さんも多かったように感じます。

 

関連記事:ICUに配属されるためには(ICUのある病院に転職する必要があるか。)
 

ICU看護師になるためには転職するのが近道

現在は別の部局に勤めている人でICU看護師になるためには異動を希望すれば、いずれは通るときが来るかもしれません。

 

ですが、より確実にICUに配属されたいなら転職がおすすめです。

 

ICU看護師が不足している病院であれば、未経験者であっても採用してくれる可能性は高いです。

 

さらには転職サイトを通じて待遇交渉をしてもらえれば、今の職場よりも給料をアップさせることも可能です。

 

転職サイトのメリットはなかなか自分ではできない、待遇交渉や面接対策もしてくれるという点です。また、希望の転職先も探してくれますので、転職活動をする時間がない人にもおすすめです。

 

転職サイト選びには注意が必要

ただし、転職サイトは採用が決まることで成果報酬を受け取るビジネスですので、中には無理に転職を薦めてくる会社もありますので、転職サイト選びには注意が必要です。

 

私のおすすめはCMでもおなじみの「マイナビ看護師」です。

 

マイナビ看護師は大手転職サイトで、全国の病院の求人を取り扱っています。

 

また、転職を希望している看護師の立場になり、希望をしっかり聞いてくれて、条件のあう病院を探してくれます。条件に合わない場合など、無理な転職を薦めないのがモットーの会社ですので安心して利用できます。その他、各病院の評判、離職率などの内部情報も豊富ですし、給料等の待遇交渉、面接対策もしてくれてとても頼りになります。私自身も大変お世話になりました。

 

条件の良い求人はすぐに募集がなくなってしまいますので、転職成功のためのコツとしてはあなたの条件に合った求人が出てくるまで長期的に転職サイトで求人を探してもらうことがおすすめです。

 

マイナビ看護師はいますぐ転職したいという人でなくても丁寧に対応してくれますので、転職でICU看護師を目指すなら利用してみてください。

 

⇒ICU看護師になりたい方へ マイナビ看護師
 

ICU(集中治療室)での看護師の業務について

次にICUの業務について書きたいと思います。ICUはとにかく重症な患者さんをケアします。

 

病棟ではケアできないと判断された患者さんが来るわけですが、術後の患者さん、術中に急変した患者さん、病棟で急変した患者さん、救急外来から運ばれて来る患者さん、とにかく色々な診療科の患者さんが入室してきます。

 

ICUに入室してしばらく経過してしまえば、比較的状態は安定してきますが、入室直後の患者さんはとにかく状態の不安定な場合がほとんどです。ですので患者さんの入室があるときはもちろん、通常勤務の時でも常に緊張感が漂います。

 

状態が不安定な上に、少しでも操作を間違えると重大なミスにつながるような業務が多いため、慣れていない看護師にとってはかなりのストレスになると思いますし、慣れているスタッフにとっても、いつ予期せぬ事態が発生するか分からない、という責任の重さは常について回ります。どんな小さなケア一つでも、患者さんにとってどういう影響があるか、それを常に考えながら行わなければなりません。

 

この点は病棟でも同じだと思いますが、より影響が出やすく、急変につながりやすいので細心の注意が必要になってきます。

 

参考:ICU看護師業務解説

 

ICU看護師は時間に追われる

投薬の時間も、病棟のように朝昼夜、食前、食後、というようにざっくりとはしていません。全て時間で投薬の指示が出ており、多少のズレは大丈夫ですが、血中濃度の問題などがあるので、できるだけ正確に投与することが求められます。

 

患者さんの状態によっては毎時間投薬があり、その都度準備をしなければならないので、ケアのプランニングや時間の使い方を上手に行わないと業務が回っていきません。スキマ時間を上手く活用できる人は、その分余裕を持って患者さんに対応することができますし、ゆとりを持ってケアを提供することができます。

 

ICU看護師は夜間も忙しい

一般病棟であれば、夜間は患者さんが寝ているので、昼間より業務量がかなり減ると思うのですが、それに比べるとICUは夜間も忙しいです。

 

清潔ケアなどはもちろん昼間の業務なので、必要時以外夜間に行うことはありませんが、常にモニタリングを行い、尿量や薬剤のチェックや作成、時間薬の投薬や栄養剤の投与、血糖測定などは夜間も常に行いますし、病棟でも行う体位変換や吸引、口腔ケア、排泄ケアなどはもちろん、その都度、昼夜関係なく行わなければいけません。

 

最近ではエビデンスが変わってきて、おそらくどの施設でも体位変換や口腔ケアの頻度は昔より減ってきていますし、ICUであっても夜間は患者さんの睡眠を確保することが大切ですので、極力睡眠を妨げないようにケアを行っていますが、それでも細々と忙しい印象です。ただ、病棟も忙しいところは夜間も忙しいので、忙しい種類が違う、という感じでしょうか。

 

ICU看護師のいいところ、メリット

ここまでを見ると誰もICUで働きたくなくなってしまいそうですが、悪いところばかりではありません。

 

施設にもよりますが、大体医師は常にいますし、急変したとしても、モニターはついている、ほとんどの場合ルートも確保されている、必要な物品などは手の届く場所にすぐに使えるようにそろっている、という好環境の中での対応ですし、何しろスタッフが多いことはかなりの助けになります。

 

私は病棟での勤務経験もありますが、夜勤など状況によっては一人で対応しなければならず、そういう時はとにかく大変でした。急変しているのに医師にすぐ連絡がつかない、必要な物品がない、人はいない、という状況で、ICUの環境に慣れてしまっていたからか、これほど困ったことはありませんでした。

 

その点ICUでは、急変することを前提に設備を整えてあるので、DCや緊急カートなどはすぐそばにありますし、「持ってきて!」と叫べば誰かが持ってきてくれるので、患者さんの側を離れなくて済みます。

 

また、モニタリングをしていればある程度の急変は予知できることもありますし、急変時も今患者さんに何が起こっているのか、というのは大体分かるので、それに合わせて薬品など準備しておけば医師の指示を受ける際も時間短縮できます。

 

モニタリングをしていない時の急変は、なぜ急変しているのかが分からないから焦る、という面もあると思いますが、その点は精神的なゆとりが生まれるのではないかなと思います。

 

そして、急変に当たる時は本当によく当たりますが、当たらない時は全然当たりませんし、入退室などがなければ、状態の落ち着いている患者さんばかりのICUは比較的穏やかです。

 

初めて集中治療室で働くとき

私は新人の時にICUに配属され、約7年程をICUで過ごしました。初めは何が何だか、右も左も分からないまま教えられたことをただただこなす日々でした。

 

新人なので仕方ないですが、とにかくやることが多すぎて、患者さんの状態を考えるなんて高度なことはとてもできませんでした。

 

大きな病院だったので、数日間は先輩がつきっきりでダブルをしてくれましたし、独り立ちしてからもリーダーがかなりサポートしてはくれますが、何しろ業務が回りませんでした。

 

そんな中でも患者さんの状態は重症だし、先輩からは病状やケアの根拠などつっこまれるので頭もフル回転させないといけません。新人なので、病態生理を理解するのだけでも精一杯なのに、とにかく求められることが多かった覚えがあります。

 

昔と今では新人教育の仕方はすごく変わっているので、これから入職しようという方はきっともっとゆとりを持って教育してくれるとは思いますが、覚えることが多いのは変わらないはず。

 

そして患者さんのことを知りたい、きちんとケアしたいという思いがあればあるほど、勉強しなければならないことは山ほどあります。

 

参考:ICU新人のとき

 

ICU看護師として学ぶべきこと

ICUはとにかく色々な診療科の患者さんが来ます。病院によって、よく来る患者さんの病態というのは偏りがありますし、超急性期の時の看護は割と似た点も多いので、コツをつかめば病態生理の理解もそんなに大変ではないですが、やはり病態や病状ごとに看るポイントややってはいけないことは違ってきます。

 

そしてすべての病態を結び付けて考えなければなりません。それを全ての診療科について知ろうというのですから、勉強はやってもやっても終わりがないです。そして勉強も大切ですが、経験は何にも代えられない財産になります。
 
一度経験したことは絶対に忘れない、くらいの勢いで業務に当たっている人は当然伸びも早いです。

 

ICUでの看護において大切なのは、経験と豊富な知識です。ご家族へのケアをする際も、信頼関係を構築するのにやはり知識を持っていることは重要です。

 

新人勉強会や病棟の勉強会など定期的に行っているところが多いと思いますが、そういったチャンスをできるだけ活かせるといいと思います。個人的には私は私費でセミナーに通いまくっていたので、お金はかなりかかりましたが、やはり分かりやすく、患者さんを看る視野は広がりますし、外部のセミナーだと外の情報もたくさん入ってくるので大変ためになりました。

 

独身の方やある程度業務に慣れて、次のステップに進みたいときには、こういったセミナーを利用するのも一つの方法だと思います。同僚と一緒に遠くのセミナーに参加すると、ついでに旅行や観光もできて楽しかったですよ。

 

そして何より、人のやっていることをよく見ることです。特に先輩のケアはよく見て、良いところはどんどん盗みましょう。経験を積むには時間がかかります。先輩はその経験をたくさん持っていますから、それを見て学ぶことで自分の経験値を早く上げることができます。

 

ただ、見よう見まねで盗むのは大変危険なので、必ず指導を仰ぐこと。先輩と仲良くなって、たくさんのことを教えてもらいましょう。

 

ICU(集中治療室)はやりがいのある職場

私はICUを離れてみて、病棟や派遣での勤務など色々と経験した今だから思うことですが、ICUは精神的にも肉体的にも大変で忙しかった分、やはりやりがいは大きかったように感じます。

 

人には向き不向きがありますし、どこでやりがいを感じるかは人それぞれなので、同じようにICUで働いても辛いだけで全くやりがいを感じないというスタッフももちろんいました。

 

ですので、私個人の話にはなってしまいますが、自分の行ったケアがダイレクトに患者さんに反映してくることや、小さな自分の気づきやケアが患者さんの利益になった時、またご家族へのケアなどはやはり特殊になってくるので、色々と考えながら日々患者さんやご家族に接する毎日はとても充実していたように感じます。

 

ただ、どの部署でも言えることだと思いますが、仕事にのめりこみすぎて常に全力投球して、自分自身のケアができていない、というのは現実問題よくあることです。そして自分でそれに気が付くことは案外難しい。離職していくスタッフを見ていると、本当に一生懸命仕事をする人が多いのが現実でした。

 

どこかで手を抜くことを知らないと、ICUだけではなく、看護師という職業自体長く続けていくことは難しいのかなと感じます。特にICUは、精神的に張りつめた中で働くので、負担が大きいのかもしれません。責任感が強いのは素晴らしいことですが、責任感が強いあまりに自分を責めすぎると辛くなってしまうと思います。

 

参考:ICU看護でやりがいを感じる時【ICUはやりがいを感じづらい?】

 

ICU看護師の残業やお給料について

集中治療室は、他の病棟と比較して残業が少ないです。なぜかというと、スペースがなくて残業できないからです。

 

基本的に患者さんのベッドサイドで行うケアは、次の勤務者が来てしまうと邪魔になるので自分の業務時間内に終わらせなければなりません。そして、後回しにしがちな記録ですが、医師も記録をリアルタイムで見ているので、脈拍や血圧、尿量といったすぐに知りたい情報はその都度記入されていなければなりませんので、後から記載する記録は基本的にはさほど多くはありません。

 

新人の時は記録自体に時間がかかるので残業も多くなりますが、それは病棟も同じ。慣れてくるとどんなに忙しくて記録が全くできていない状況でも、勤務時間が過ぎれば残業は1時間程度で終わります。特別な急変時やリーダーはもちろん違いますが。

 

あとは看護計画やその他記載の必要がある記録があるともう少し時間がかかりますが、基本的には業務時間内の内容が濃くて残業が少ない部署だと考えていいと思います。

 

そこで変わってくるのはお給料です。

 

残業代が減ると給与にかなり響きます。

 

ICUにいた時、病棟の同期とお給料を比較したことがあったのですが、その差にとても驚きました。夜勤の数は病棟と変わらないですし、ICUだからと言って手当もほとんど出ません。差額の内訳は全て残業代でした。

 

ただ、転職で中途採用の場合は転職サイトに条件交渉をしてもらうことである程度待遇をアップさせることができますので、それほど問題にはならないと思います。

 

家庭やプライベートとの両立がしやすい

一方、残業が少ない分、家庭との両立はしやすいのかなとは思いました。

 

これも施設によりますが、私のいたところは妊婦さんやお子さんのいるスタッフにはかなり配慮していましたが、体力的に厳しいので、妊娠出産や子育てをしながら仕事を続けるのは、ICUに限ったことではなく大変だとは思います。

 

ただ、病棟で続けていけるならICUでも続けていけるんじゃないかなと思います。同じようにプライベートとの両立もしやすいと思います。残業が少ないので、勤務後の予定が立てやすいです。

 

最後に ICU看護師を目指している方へ

以上、ICU(集中治療室)の看護師についてでした。

 

病院は施設や部署によって本当にいろんなことが違ってくるので、今回のお話はあくまで一つの経験談として、何かの参考になればと思います。私はICUを離れてしまいましたが、未だに昔を思い出しては懐かしく思うことがあります。辛いことや大変なことが多い分、やりがいと充実感をたくさん感じられる、そんな場所だと思います。

 

これからICU看護師として働こうと考えている方はとてもやりがいのある仕事ですので、ぜひ頑張ってくださいね。

 

以下のメニューよりICU看護師についてさらに詳しい内容を書いていますので参考にしてください。

 

ICU看護師の生活 メニュー 

 ICU看護師になるためには

ICUに配属されるためにはどうすればいいか、転職してICU看護師になる方法について書いています。

 

ICUからの離職

結婚や妊娠で退職する人も多いです。私自身も7年勤めたのち、妊娠を理由に一時、退職しました。ですが、再び復帰し、5年勤務したのち、体力的な理由および妊娠を期に休職しました。ICUのメンバーには本当に感謝してもしきれません。その思いについて書いています。
 

ICUからの転職

離職している間には看護師の派遣も経験しました。派遣で働いたときのことを書いています。看護師派遣サイトの選び方も参考にしてください。

 

ICU看護師の業務解説

ICU看護師の業務について解説しています。IABP(大動脈バルーンポンピング)の業務についてやルチーン業務など、仕事の予習、復習として使ってください。

 

ICU看護師新人としての心構え

ICU看護師として配属された新人さん向けのコンテンツです。日々何を勉強すればいいのか、人間関係を良好に保つためにはどうすればいいのか、怒られたときはどうすればいいか、また、私が新人だったときの体験談も書いています。

 

ICU看護師の休日の過ごし方

ICU看護師の休日の過ごし方について書いています。夜勤明けなどは連続して休みをとって旅行にも行ったりします。夜勤明けは眠たいですが、如何にして休みを充実されるかがポイントですね。

 

ICUの人間関係

ICU看護師の人間関係について書いています。後輩をどう指導していけばいいか、新人の立場からどう先輩と付き合っていけばいいかについて書いています。職場の人間関係がうまくいっていない人はぜひご覧になってくださいね。

このエントリーをはてなブックマークに追加  

ICU看護師になりたいなら


 
TOP ICU看護師の業務 ICUの求人 ICU看護師体験記 ICU看護師になるためには